子どもに重篤なケガをさせないデザイン、と言う話を持ち出すと、必ず「そのようなデザインに溢れた環境で子どもが育てば、子どもの危機回避能力が失われる」という意見が出る。

毎年、ほとんど同じ原因による事故で命を失う子供がいることを考えて欲しい。命を失うような事故は本人の危機回避能力の学習では減らすことができない。本人ではなく、社会が学習しなければならない。過去の事故に学び、繰り返し起きている重篤な事故を減らせるデザインに取り組んでみて欲しい。

そのようなデザインを取り上げ、本来見えない「安全」を、消費者にも見えるようにすることで、安全製品市場を創っていくのが、キッズデザイン賞の使命であると考えている。