顕彰事業
キッズデザイン賞は、「子どもたちの安全・安心に貢献するデザイン」「創造性と未来を拓くデザイン」「子どもたちを産み育てやすいデザイン」というキッズデザインの3つのデザインミッションを実現し、普及するための顕彰制度です。
子どもや子どもの産み育てに配慮したすべての製品・サービス・空間・活動・研究を対象として幅広く募集しています。
乳幼児用品や玩具などの子ども向けの製品・サービスはもちろん、大人・一般向けのものでも、子ども子育てに配慮されたものであればすべてが対象になります。受賞作品には「キッズデザインマーク」の使用が認められます。
社会的、文化的な見地から公正な評価を与えられた受賞作品は、その情報や成果とともに広く社会で共有し、今後の産業・研究活動と子ども環境の高度化を図ることを目的としています。
キッズデザインマークについて
割れた形 〜壊れてはじめて気づく子どもの安全・安心〜
円が割れて、間にKの文字が現れた形です。 子どもの視点で、あるいは子どもの視点を視野に入れて考えられた優れたものに与えられる賞のシンボルマークが、どのようなものであるべきか。
優しく子どもを守る形をつくるのではなく、敢えて危険や不完全さを可視化することにしました。大人が気づかなかった子どもの視点を探る行為は、今までの常識を問い直すことにほかなりません。シンボルマークは、この活動を象徴するものでなければならないわけです。
そして、この形は、円が割れている形でもありますが、不完全なものが完全になろうとしている形でもあります。子どもは壊れやすいということ。危険を予め察知すること。不完全な子どもを対象に考えること。これらを象徴するものとして、この形を考案しました。 そしてこの逆説の形に、自然・安全・静的・優しさを素直に象徴する緑色を与え、形と色の意味を対峙させてバランスをとりました。
(佐藤卓 / グラフィックデザイナー)