2009.12.15|企業向けイベント

キッズデザイン連続セミナー開催(ムラタ・チアキ氏の要旨を更新しました)

キッズデザイン協議会では、昨年から「キッズデザイン・セミナー」としてデザインに関するレクチャー、子ども目線のものづくりを学ぶセミナーを開催しております。
今年度においても、キッズデザイン賞審査委員を中心にデザイナー・有識者の方々を講師にお招きし、以下のスケジュールで開催いたします。
キッズデザイン協議会の会員のみならず、一般の方の受講も受け付けております(受講料:協議会会員は無料、非会員は各回とも10,500円(税込))。
ご興味のある方はぜひご参加ください。

「デザインは公共のために」
■講師:
水戸岡 鋭治氏
インダストリアルデザイナー、ドーンデザイン研究所代表、JR九州両備グループデザイン顧問、キッズデザイン賞審査委員

■要旨:
デザイナーのこだわりは個々のスタイルにあるのではない。どのようなトレンドや趣味のものであれ、その「質」を見極めるのがデザイナーの目であり、質(精神的・文化的・経済的…すべての事柄の平均点)を上げることが仕事である。そして公共デザインの役目は、野放図ともいえる私的テイストで溢れかえる公共空間に対して、ここまでのレベルと配慮は必要というガイドラインを示し、整理整頓することだろう。それを形にすると、限りなく「美しく、上品で、楽しい」ものに近づくはずと私は思っている。

■日時:
2010年1月25日(月)15:00〜17:00

■場所:
東京国際交流館 プラザ平成会議室1
(東京都江東区青海2-2-1 国際研究交流大学村内)
ゆりかもめ「船の科学館駅」東出口より徒歩3分

「新世代のインターフェースと子どもたち」
■講師:
山中 俊治氏
慶應義塾大学教授、リーディング・エッジ・デザイン代表、キッズデザイン賞審査委員

■要旨:
先日、まだ言葉もわずかしか話せない1歳半の子どもが、iPhoneを使いこなしている様を目の当たりにしました。アップルが切り開いたマルチタッチインタフェースの可能性と、新たなデジタルデバイドを予感させる光景でした。デザイナーであり、エンジニアでもある私は、人工物と人の新たな関係を求めて、様々なプロダクトのプロトタイプやメディアアート、あるいは人とのインタラクションに特化した「働かないロボット」などを制作してきました。今回はそうした実験的な人工物と、子ども達とのインタラクションを映像で紹介し、新世代のインターフェースのあり方について考察してみたいと思います。

■日時:
2010年2月4日(木)15:00〜17:00

■場所:
テレコムセンタービル 会議室2
(東京都江東区青海2-5-10)
ゆりかもめ「テレコムセンター駅」

「行為のデザイン〜製品の向こうにあるユーザーの行動をデザインする」
■講師:
ムラタ・チアキ氏
(株)ハーズ実験デザイン研究所 代表取締役、METAPHYS 代表取締役

■要旨:
皆さんは、生活の中でさまざまな工業製品を使っていて「使いにくい」とか、「面倒くさい」と感じたことはないだろうか。使いにくさはつまり、その製品のデザインに「欠陥(バグ)」があることを意味している。 それは、固定された「ある情報」だけでは可視化されない、ユーザーの行動や所作のなかの「違和感」によって明らかになる。生活のシーンを「観察(オブザベーション)」し、バグを発見し、ユーザーの所作そのものをデザインする。私はこれを「行為のデザイン」と呼んでいる。本セミナーでは行為のデザインの事例を紹介しつつ、人とモノの関係の再構築の重要性を考える。子ども目線や子ども視点をものづくりに反映するキッズデザインの開発にもまた、行為のデザインが不可欠であると確信している。

■日時:
2010年2月24日(水)15:00〜17:00

■場所:
東京国際交流館 プラザ平成会議室1
(東京都江東区青海2-2-1 国際研究交流大学村内)
ゆりかもめ「船の科学館駅」東出口より徒歩3分

受講料は各回ともキッズデザイン協議会会員は無料、非会員は10,500円(税込)となります。