認証事業(消費者の皆さまへ)
特定非営利活動法人 キッズデザイン協議会は、子どもの安全安心の向上を目的とする任意の第三者認証制度として、CSD(Child Safety through Design)認証を2013年10月1日(月)から開始いたしました。この認証は、子どもの安全に関する世界初注)の業界横断型ガイドラインを適用するものです。デザインプロセス評価と製品評価の併用による業界横断型認証制度としても世界 初注)の取り組みとなります。詳しくはキッズデザイン協議会のウェブサイト(kidsdesign.jp)上の[CSD認証]をご確認ください。
注記)キッズデザイン協議会調べ
ライフスタイルが変化し、新しい製品が別の製品と一緒に使われることによって、新しい事故が起こります。なかでも、子どもの事故は、親の真似、旺盛な好奇心、身体の著しい成長発達など、子ども特有の発達特性や行動特性から起きてくることであり、子どもの事故を完全に予防することは非常に難しいことです。重篤な事故の低減のために安全規格や規制が整備されていますが、あいかわらず事故が繰り返し発生し、子どもの命が脅かされているのが実態です。
キッズデザイン協議会では、同じ原因による子どもの事故を繰り返さないために、業界横断的に事故事例と対策を共有しながら、事故を低減するための共通基盤的なデザインプロセスを「キッズデザインガイドライン」として整備しています。このガイドラインに基づいて、各企業は、すでに実施している商品企画や商品設計のデザインプロセスに、キッズデザインの考え方を取り入れることになります。これによって、安全規格や規制だけでは取り除くことができなかった子どもの事故を、低減していこうというものです。
一方で、このような高度な安全性を商品に求めれば求めるほど、高コストになったり、使いにくいものとなったり、結果として消費者から受け入れ難く、購入されないものになる可能性があります。製品の安全設計が行きすぎることで、消費者の危険察知能力が損なわれるのではないかという懸念もあります。このような課題や懸念に対応するため、ガイドラインは、企業が一方的に策定するものではなく、企業が消費者と意見交換をしながら整備していくものとしました。
そして、CSD認証(Child Safety through Design)は、「キッズデザインガイドライン」に定める各プロセス項目を実際に遵守したかどうかを審査するものなります。所謂プロセス認証ではありますが、法令等で定められた製品の分析・評価結果を企業から提出してもらうことによって、他の事故予防をとっていない製品との区別を消費者の皆様にとってもらうために、対象製品には識別マークを表示して行きたいと考えています。
「キッズデザインガイドライン」は、今後国際標準化も視野に入れて更に見直しをして行く予定です。このガイドラインに基づく「CSD認証制度」は、これまでの様々な規制や規格化と併用されることによって、日本独自のより高度な子どもを育む安全安心な環境づくりにつながるものと考えています。