2008.9.12|研究開発活動

【こどもOS研究会】創成期
こどもOSランゲージの原点を生んだ第1回ワークショップの成果

こどもOSランゲージの原点
ワークショップの成果


「こどもOS研究会」の活動理念である「子どもから学ぶ大人が変わる」という試みは、最初のワークショップで大きな成果を上げました。2008年9月5日に実施された第1回ワークショップ「こどもOS再発見!」の写真の読み解き結果を公開します。

ワークショップの成果:行動特性の可視化

参加者は、子ども目線で捉えられた写真(モニュメントに登って立ち往生する子どもの写真など)から、子どもの視点に同化し、感情や行動を「こどもOSマップ」として抽出しました。

各チームのマップには、「登る」や「滑る」といった物理的、空間的なキーワードを超えて、子どもの内面的な衝動や遊びのプロセスを示す、「冒険心」や「あこがれ」などの多様な行動特性が浮かび上がりました。

特筆すべき発見:「Mineルール」










この読み解き作業を通じて、参加者の間から、後に「こどもOSランゲージ」の重要な一項目として確立されることになる「Mineルール」が抽出されました。

「Mineルール」は、以下のような子どもの根源的な遊びの欲求や衝動を指しています。

「ゲーム感覚で、自分でルールを作って遊ぶ」
「落ちたらアウト、向こう側にたどり着いたらセーフ」
「挑戦!一番高いところに登りたい」

これらの特徴は、大人から与えられたものではなく、「自分」や「仲間内」だけでルールを設定し、そのルールに忠実に従うことで生まれる、内発的な遊びの創造性を示しています。

「Mineルール」が「こどもOS研究会」にもたらした価値

このワークショップにおける発見は、その後の研究会の方向性を決定づけました。
「Mineルール」という概念の抽出は、写真の読み解きの域を超え、子どもの行動特性をデザインの共通言語(ランゲージ)として定義するという、極めて重要な気づきとなりました。