NPO法人キッズデザイン協議会(東京都港区 会長:和田 勇)は、「『子どもたちの安全安心に貢献するデザイン』における安全性のガイドライン」(以下、キッズデザインガイドライン)を策定いたし、その具体的な策定内容を提示するとともに、消費者との意見交換会を開催しましたので、ご報告いたします。
キッズデザインガイドラインは、子どもの事故防止に対する製品、環境(空間、施設)、サービスの安全品質の向上と平準化を目的としたプロセス標準ですが、今回の意見交換会には下記の通り、製品を直接手に取る消費者を代表する方々と、ガイドラインを活用して製品開発を行う企業、さらに中立的立場として学識経験者、研究者、医療機関関係者の方々にお集まりいただきました。
【開催概要】
■日時:
2012年9月21日(金) 10:00〜12:00
■場所:
産業技術総合研究所 本館 4階 第1会議室
■参加者(敬称略):
<消費者>・日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会 古谷 由紀子
・全国消費者団体連絡会 PLオンブズ会議メンバー 三村 光代
・全国消費者団体連絡会 PLオンブズ会議メンバー 土田 あつ子
・特定非営利活動法人 NCOS 大西 慧子
・東京消費者団体連絡センター 矢野 洋子
・全国消費者団体連絡会 菅 いづみ
・みらい子育てネット東京 小林 睦子
<中立者>
・産業技術総合研究所 持丸 正明
・千葉工業大学 越山 健彦
・帝塚山大学 タン・ミッシェル
・緑園こどもクリニック 山中 龍宏
・国立成育医療研究センター 西海 真理
<会員企業>
・三菱電機 坂田 理彦
・フレーベル館 田口 将弘
・日本自動ドア 野口 哲也
・積水ハウス 中村 孝之
・イオンファンタジー 小坂邊 晃
<事務局>
・キッズデザイン協議会
【開催報告】
キッズデザイン協議会によるキッズデザイン活動及びキッズデザインガイドラインの概要説明に続き、意見交換が行われました。消費者代表の方々からは、「子どもの事故情報を収集する仕組みの構築こそ重要である」「過剰な安全性のアピールは親子ともに危険察知力の低下を招く可能性もある」「キッズデザイン製品を購入しやすい環境づくりのために流通も含めたコミュニケーションが必要」など多数の意見をいただきました。中立者の方々からは、「子どもが学習できない医療機関にかかるような重篤な事故は絶対に回避すべき」「事故情報を収集、分析して社会に対して発信するしくみが必要」「多様な業種業態が共通して対応できるプロセス標準はこれまで存在していなかったので社会的意義がある」等の意見をいただきました。
今回の意見交換会では以下の論点について消費者代表、中立者代表の方々と意見の交換をいたしました。
(1)事故情報の収集について
事故情報が集まる仕掛けを、さまざまな機関の参画によってさらに強化する。消費者は事故情報を発信し、研究機関は事故情報を知識化し、企業はそれをもとに安全な製品を作る。安全な製品の開発と普及が事故の低減につながったかどうかという社会的効果を、事故情報によって確認できるようにしていく。
(2)残留リスクの設計について
回避しなければならない重篤な事故につながる危険源を排除していくとともに、子どもや親にとっての危機回避能力の学びに繋がる軽微な危険は制御されたリスクとして残すような設計を心がける。リスクとは危険度×発生確率であり、残留リスクを設計することは、危険度もしくは発生確率を低減しながらもあえてゼロにしないことを意味する。その上で、残留させたリスクについて消費者に対してきちんとしたコミュニケーションを図る。
(3)持続的なガイドラインの更新について
社会的な安全の認識は時代とともに変化する。また、想定しきれない新しい事故も起こりうる。新たな子どもの事故が起きた場合や社会環境、認識の変化が認められた場合は、随時、キッズデザインガイドラインを見直す。
(4)合意形成の場について
企業、中立者、消費者が、キッズデザインガイドラインの現状を把握しその有効性を検証するために、意見交換会、合意形成の場づくりを継続的に実施する。
以上
■「『子どもたちの安全安心に貢献するデザイン』における安全性のガイドライン」
詳細はこちら(PDF)をご覧下さい。
【実施風景】
キッズデザインガイドラインは、子どもの事故防止に対する製品、環境(空間、施設)、サービスの安全品質の向上と平準化を目的としたプロセス標準ですが、今回の意見交換会には下記の通り、製品を直接手に取る消費者を代表する方々と、ガイドラインを活用して製品開発を行う企業、さらに中立的立場として学識経験者、研究者、医療機関関係者の方々にお集まりいただきました。
【開催概要】
■日時:
2012年9月21日(金) 10:00〜12:00
■場所:
産業技術総合研究所 本館 4階 第1会議室
■参加者(敬称略):
<消費者>・日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会 古谷 由紀子
・全国消費者団体連絡会 PLオンブズ会議メンバー 三村 光代
・全国消費者団体連絡会 PLオンブズ会議メンバー 土田 あつ子
・特定非営利活動法人 NCOS 大西 慧子
・東京消費者団体連絡センター 矢野 洋子
・全国消費者団体連絡会 菅 いづみ
・みらい子育てネット東京 小林 睦子
<中立者>
・産業技術総合研究所 持丸 正明
・千葉工業大学 越山 健彦
・帝塚山大学 タン・ミッシェル
・緑園こどもクリニック 山中 龍宏
・国立成育医療研究センター 西海 真理
<会員企業>
・三菱電機 坂田 理彦
・フレーベル館 田口 将弘
・日本自動ドア 野口 哲也
・積水ハウス 中村 孝之
・イオンファンタジー 小坂邊 晃
<事務局>
・キッズデザイン協議会
【開催報告】
キッズデザイン協議会によるキッズデザイン活動及びキッズデザインガイドラインの概要説明に続き、意見交換が行われました。消費者代表の方々からは、「子どもの事故情報を収集する仕組みの構築こそ重要である」「過剰な安全性のアピールは親子ともに危険察知力の低下を招く可能性もある」「キッズデザイン製品を購入しやすい環境づくりのために流通も含めたコミュニケーションが必要」など多数の意見をいただきました。中立者の方々からは、「子どもが学習できない医療機関にかかるような重篤な事故は絶対に回避すべき」「事故情報を収集、分析して社会に対して発信するしくみが必要」「多様な業種業態が共通して対応できるプロセス標準はこれまで存在していなかったので社会的意義がある」等の意見をいただきました。
今回の意見交換会では以下の論点について消費者代表、中立者代表の方々と意見の交換をいたしました。
(1)事故情報の収集について
事故情報が集まる仕掛けを、さまざまな機関の参画によってさらに強化する。消費者は事故情報を発信し、研究機関は事故情報を知識化し、企業はそれをもとに安全な製品を作る。安全な製品の開発と普及が事故の低減につながったかどうかという社会的効果を、事故情報によって確認できるようにしていく。
(2)残留リスクの設計について
回避しなければならない重篤な事故につながる危険源を排除していくとともに、子どもや親にとっての危機回避能力の学びに繋がる軽微な危険は制御されたリスクとして残すような設計を心がける。リスクとは危険度×発生確率であり、残留リスクを設計することは、危険度もしくは発生確率を低減しながらもあえてゼロにしないことを意味する。その上で、残留させたリスクについて消費者に対してきちんとしたコミュニケーションを図る。
(3)持続的なガイドラインの更新について
社会的な安全の認識は時代とともに変化する。また、想定しきれない新しい事故も起こりうる。新たな子どもの事故が起きた場合や社会環境、認識の変化が認められた場合は、随時、キッズデザインガイドラインを見直す。
(4)合意形成の場について
企業、中立者、消費者が、キッズデザインガイドラインの現状を把握しその有効性を検証するために、意見交換会、合意形成の場づくりを継続的に実施する。
以上
■「『子どもたちの安全安心に貢献するデザイン』における安全性のガイドライン」
詳細はこちら(PDF)をご覧下さい。
【実施風景】